14歳のチャン・ウォニョンが一人だけテレビ番組に出演できない理由

韓国マスコミのIZ*ONEアイズワン関連ニュース翻訳

アイズワンのセンター チャン・ウォニョンが夜10時に帰宅する理由

2019年4月12日 jobsN

先日放送のバラエティ番組"Let’s Eat Dinner Together"でIZ*ONEのチャン・ウォニョンが「私は午後10時以降撮影に参加できないので宿舎から近い清潭洞を(ロケ地として)要請した」と語るシーンが流れた。

チャン・ウォニョンは2004年8月14日生まれで、2019年4月現在、満14歳。

「満15歳未満夜間放送禁止法」によって午後10時から午前6時まで撮影に参加できない。

数年前まで未成年芸能人の労働人権は法の保護を受けられなかった。

2014年大衆文化芸術産業発展法が施行されると認識が変わり始めた。

この法律の第22条を「満15歳未満夜間放送禁止法」と呼ぶ。

青少年の睡眠権と休息権を保証するため、満15歳未満の児童は1週間の労働時間が35時間を超えてはならない。

翌日が学校の休日の場合は、親権者又は後見人の同意があれば午前0時までの労働が可能になる。

この法に実効性があるのか、まだ見守る必要がある。しかし少なくとも未成年者の労働人権侵害を「当たり前の事」と片付けた時代は過ぎ去った。

青少年は10時に帰宅

IZ*ONEは2018年放送のサバイバルオーディション番組"プロデュース48″で視聴者投票によって選ばれたアイドルグループ。

放送当時、チャン・ウォニョンの年齢のために放送時間を前倒ししたことがある。

プロデュース48の放送開始時間は午後11時、デビューメンバーを決定する最終回の生放送が問題だった。

プロデュース101シーズン1、シーズン2は午後23時から生放送を開始、放送が終了したのは午前2時だった。

プロデュース48のスタッフは最終的に放送開始時間を前倒しすることにした。チャン・ウォニョンは最終回の生放送で1位になりセンターとしてデビューした。

プロデュース101に似たアイドルサバイバル番組"アイドル学校"は法に従わず満15歳未満の出演者を午後10時以降の生放送に出演させた。

放送通信委員会からは「再発した場合は懲戒処分」という勧告が下された。

この勧告により、公式ホームページ等から再視聴用の動画が削除された。

昼間に収録して、深夜に放送するのは問題ない。

子役俳優キム・セロンは2015年2月、満14歳で午前3時からラジオ番組に出演した。事前に収録したため可能だった。

未成年アイドルが午後10時に消えるのは以前にも時々あった。

ガールグループAPRILのジンソルは2001年12月生まれで、2016年まで午後10以降の番組に出演できなかった。2016年の正月特別番組"アイドルスター陸上選手権大会"で撮影中の午後9時50分、収録現場から去った。

メンバー全員が10代のNTC DREAMは"10時門限"で有名だ。

番組収録中、10時になるとNTC DREAMは姿を消す、しかしこれは事情が異なる。

NTC DREAMのメンバーは2000年~2002年生まれで、未成年ではあるが満15歳以上、親権者又は後見人の同意があれば午後10以降の収録が可能である。

両親の同意を得られなかったのか、あるいはコンセプトの可能性もある。

満15歳以上の未成年は1週間に40時間まで労働が可能で、満15歳未満より5時間多く、当事者が合意すればさらに6時間の労働が可能になる。

満15歳未満夜間放送禁止法の実効性について憂慮する声が少なくない。

韓国コンテンツ振興院の大衆文化芸術産業発展法の法規解釈では、未成年者の自発的な歌、ダンス練習及び収録準備は深夜労働に該当しない。

スケジュールを終え練習室で深夜練習するのは問題なしという事になる。

一糸乱れぬダンスを売り物にするK-POPアイドルグループにとって練習は不可欠。また多くのアイドルは公演だけでなく、演技、バラエティ番組など様々な分野で活動する。

YouTube、VLVIEなどの映像コンテンツ撮影も必須で、練習を名目として睡眠権、学習権が侵害される可能性が高い。

海外では法整備が進む

韓国と同様に未成年のアイドルが多い日本はいち早く未成年アイドルの夜間テレビ出演を禁止した。

日本には韓国のような大衆文化芸術従事者の労働時間規定はない。

しかし労働基準法第61条で、18歳未満の青少年は午後10時から、13歳未満の児童は午後8時から午前5時までの労働が禁じられている。

未成年者が夜間のテレビ番組に出演するための条件を定めた"光genji通達"という例外規定があることはある。

歌、演技などの才能や人気が他では代替できず、芸術性などが明確であれば午後8時以降の深夜労働が可能になる。

この場合、未成年芸能人は労働者ではなく個人事業者に分類され、労働基準法61条の適用を受けない。

要するに人気があれば深夜労働が可能になる。

しかし"光genji通達"の要件が明確でないため事実上、これを満たすのは難しい。

日本では18歳未満のアイドルを午後8時、遅くても午後10以降の生放送で目にすることはない。

1999年、15歳未満の子役俳優を深夜ラジオ番組に出演させた所属事務所、放送局のスタッフが書類送検されたことがある。

その後放送局で未成年者の深夜放送に関する自主規制が作られた。

2000年代に人気を集めたモーニング娘は午後9時になると視聴者に挨拶して画面から姿を消した。現在人気のAKB48も同様である。

大晦日の歌番組"紅白歌合戦"に出演する未成年者が何時まで出演するのかが話題になることもある。

紅白歌合戦は一年を締めくくる音楽番組で、午前0時ちかくまで放送する。

2011年には人気子役俳優芦田愛菜と鈴木福が出演できるよう、放送時間を15分前倒しした。二人の子役俳優は当時7歳で午後8時以降は出演できなかったためだった。

アメリカも早くから未成年者の深夜テレビ出演を禁止している。

州ごとに未成年者雇用に関する規定がある。

例えばカリフォルニア州では18歳未満の未成年者は1日8時間まで、1週間48時間までの労働が可能で、午後10時から午前5時までの撮影を禁じている。

16歳未満の未成年者は収録現場に保護者が同伴しなければならす、教師を収録現場に招請し学習時間も保証する必要がある。

またカリフォルニア州法は年齢帯別に労働時間を詳細に規定する。

生後15日未満の幼児は撮影不可。生後1か月未満の幼児は小児科医師の許可が必要。生後6か月未満の幼児は規定を超える明るさの照明に30秒以上露出させてはならない。2歳未満の幼児は一日2時間まで、2歳から6歳の幼児は一日3時間まで労働が可能。48時間前までに労働委員会の書面承認を受けた12歳未満の児童は午前0時までの労働が可能になる。

イギリスも未成年芸能人の深夜労働を禁じている。児童雇用法律で13歳未満の児童は午後10時、13歳以上は午後10時30分以降の労働を禁じている。

カリフォルニア州のように年齢帯別に詳細に労働時間を定めると、"パリーポッター"シリーズのような子役俳優が活躍する映画は撮影時間が長時間に及ぶ。

2007年東京で開かれた記者会見でハリーポッター役のダニエル・ラドクリフは「未成年者なので撮影時間確保に苦労した」と語った。

撮影当時、ハリーポッターの出演者の多くは16歳未満だった。9歳以上16歳未満の撮影可能時間は午前7時から午後7時まで、そのうち授業3時間、食事1時間、1時間ごとに15分の休憩時間が必要だった。

また双子を起用して撮影することもある。撮影時簡短縮のため、双子を同時に、あるいは交代に出演させる。

映画"ハリーポッターと魔法の石"にはハリーポッターの幼少時代のシーンがある。

幼少時代のハリーを演じたのは3つ子だった。

イギリスでは5歳未満の幼児は午前9時30分から午後4時30分のうち2時間まで撮影が可能でリハーサルを含め5時間を超えてはならない

(翻訳終わり)

法解釈を変更させた光GENJI

当時の人気アイドルグループ光GENJIのメンバーのうち中学生2人は労働基準法により午後8時から午前5時までの生放送番組に出演できなかったが、労働基準局が通達を出し

  • 当人の提供する歌唱、演技等が基本的に他人によって代替できず、芸術性、人気等当人の個性が重要な要素となっていること。
  • 当人に対する報酬は、稼働時間に応じて定められるものではないこと。
  • リハーサル、出演時間等スケジュールの関係から時間が制約されることはあっても、プロダクション等との関係では時間的に拘束されることはないこと。
  • 契約形態が雇用契約ではないこと。

上記の要件を満たせば労働者ではなく表現者として深夜労働が可能になる、ということらしい。

放送時間を変更させたチャン・ウォニョン

プロデュース48放送時、「チャン・ウォニョンは若いから脱落する」というのが大方の予想だった。

番組当初のチャン・ウォニョンの扱いがアン・ユジンの付き人的な扱いだったこともあるが、IZ*ONEのイ・チェヨンが出演したSIXTEENで満15歳未満の練習生が全員脱落したことが主な理由だった。

チャン・ウォニョンがデビューメンバーに入った場合、2年6か月という短い活動時間のうち1年近く労働法の制約を受けることになる。

またチャン・ウォニョンが最終回まで生き残ると放送時間を変更しなけれならない。

満15歳のチャン・ウォニョンはプロデュース48にとっても、デビューするグループにとっても都合の悪い練習生だった。

それでもMnetがチャン・ウォニョンを参加させたのは途中で脱落すると予想したからだろう。

ところがチャン・ウォニョンが投票でトップ争いをするほど人気を集めたために、Mnetはチャン・ウォニョンをデビュー組に入れるデメリットよりもメリットを選択して最終回の放送時間を変更した・・・